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EVENT 2025年07月17日

ロサンゼルス研修 vol.7

1900年前半。ウィーンから渡米し、フランク・ロイド・ライトに弟子入りしたルドルフ・シンドラー。前回のブログ、ホリーホックハウスが彼の担当であった。

独立後に設計した自邸に伺ったので紹介していきます。



ライトは「開け放たれた空間。」「自由な平面プラン。」「建物と自然のつながり。」といった建物の形態と空間とが深い意味合いをもたらすことを重要としていた。

このことはシンドラーにとても強く影響を与えている。

産業革命がおこり、科学が自然を克服するというような時代で建築にも空調システムなどがどんどん採用されていく中で

シンドラーは「建築は自然に近づき、人々は自然の中で暮らす」と述べており自然回帰を追い求めていた。



それが強く表れているのがこの自邸。






この住宅はシンドラー夫妻と友人のチェイス夫妻の二家族の住宅兼オフィスです。

それぞれの居室はパティオ(中庭)に向けてひらかれています。

パティオと居室は高低差がなく内部と外部がつながった状態です。



シンドラーはパティオを庭と意識するのではなく、居室の一つと捉えているように感じます。






パティオに暖炉があります。

暖炉の前に椅子やテーブルを並べて暮らしていたんでしょうね。




中庭がある家というより、中庭に屋根のある場所が作られている。そんな印象。

囲われている事で空間が生まれ。

つながっていくことで連続性が生まれている。

この建物。廊下がほぼ無いんです。








シンドラーのオフィス。








居間と室内の暖炉。




キッチン。



中を見て気づきませんか??



同行していたアメリカ人のダニエルも言いました。

「日本の古民家みたい!」



そうなんです。

庭とつながる土間。

建具だけ仕切り続いていく空間。

日本の様式なんです。


ライトが学んだ日本や、ライト事務所で同僚だった日本人「土屋亀城」にもいろいろ学んだのではないでしょうか。

日本の要素を取り入れ、自由な平面で展開し、空間を生み出していく。








ロスで一番感動したのが実はこの建物。

写真ではなかなか伝わらないこの空間。


橋本でした。
 

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