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EVENT 2024年11月29日

青森研修 ~その3~

青森研修~その3~
こんばんは、設計部の佐野です。

井上、橋本のブログに続き、青森建築研修について取り上げていきます。
弘前れんが倉庫美術館、十和田市現代美術館、十和田市地域交流センター、青森県立美術館・・・
これらは学生時代にいつか見に行きたいと思っていた青森の名建築の数々です。
このほかにも、多くの建築に触れ、自身の感性を磨く有意義な時間を過ごしてきました。

さっそく私が個人的に勉強になった瞬間を取り上げて紹介していきます。(ほんの一部ですが)

まずは、好きな建築家の一人である青木淳さん設計の青森県立美術館から。
設計コンセプトが非常に興味深い美術館です。(詳細は前回の橋本のブログを参照ください)
実際にこの施設に足を踏み入れ、私が設計コンセプトを一番に感じたのがこの空間です。

凸凹のカタチをした塊が上下にかみ合い、その隙間に生じた空間を展示スペースに・・・
まさに土色の壁、ホワイトの壁、ガラスの壁により見事にデザインとして表現がされています。
ここに立った時、なんか落ち着く、なんか奥の方に歩いていきたくなる、ベンチに腰を下ろしたくなる、
そんな不思議な感覚を感じたのを今でも覚えています。
きっと、この空間における、幅・高さ・レベル・配色・ガラス(借景)・照明、これら一つ一つが持つ意味、
そして全体が一つとなった時のバランスによって、このような感覚を生じる空間が生まれるのだと思います。

続いては十和田市交流プラザ
十和田市の中心部に位置する、市民のための交流施設。設計は隈研吾さん。
隈さんらしい木を中心としたデザイン構成となっています。
 
地元の杉をスキマをあけて外壁に貼ることによって、主張しすぎず、温かく優しさを感じる建築でした。
この『やさしさ』は内部空間に足を踏み入れてからも感じることができます。
その要因としては、やはり外壁同様天井面に設けられた木ルーバーと、
壁面に設けられたプリーツ状の布地によるものだと考えられます。
 
写真左手の白い壁が布地です。
この施設で私が一番勉強できたのがこの布地を生かした照明(照度)のテクニック。
間接照明の表現手法です。
心に残ったので少しスケッチを・・・

床に設けられた間接照明を見てみると、こんな感じにアングルがかぶせてありました。

恐らくこれは後付けと思われるので、完成時は照度が想定よりも強すぎたのかもしれません。
が、間接照明をただ床面に設けるのではなく、たった1枚の布地をかぶせるだけでここまで印象が変わるのかと感じた次第です。
ただ、これがもし住居系(レジデンス)の用途であると、『カーテン』という印象が強く感じてしまうと思うので、
この手法が活きるのは公共施設だからこそなのかもしれません。

このほかにも、まだまだたくさんの有名建築にふれ、いろんなことを勉強させていただきました。

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