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EVENT 2024年11月22日

青森研修 ~その2~

青森研修 ~その2~

設計部 橋本です。
初めての青森。
数ある名建築の中で一番印象的だったのが三内丸山遺跡。


大型竪穴式住居


15mを超える大型掘立柱高床建物


縄文時代の建物と集落を復元した遺跡です。

まず。どうやって4500年前の形状が分かったのか。
いや、無理でしょう。
だって誰も見たことないんだもの・・・

ましてや図面や写真なんて残っていない。

唯一分かる事は発掘された穴と少しの木片。



調べてみると大林組さんのプロジェクトチームが1年半をかけて
現代科学や現地調査、他国の民族の調査など様々な手段を使って調査し、
太古の昔をイメージをしながら図面化し、「想定」復元された建物でした。

これは想像を絶する苦労があったと思います。







大型竪穴式住居は9.8m×32m
広さ250㎡

数多く残されている竪穴式住居は20㎡ほどで4,5人の家族が住む住居。

それに比べると10倍以上の建物。

いったい何に使われていたのだろう??






所説あるようですが、真相は誰もしらない。
推測する事しか出来ません。

私は青森を拠点とした交易場かなと思っています。
北は北海道、南は沖縄までいろんな産物を扱って、デパートの様に使っていたんじゃないかと。

8mはあろう天井部にはいたる所にハシゴや床が張り巡らされ、
宿泊や貯蔵の場所としても使っていた事でしょう。

こうした規模は
発掘された穴の大きさと樹種、
柱の下の土をサンプリングし、周辺の土よりどれくらい圧縮されたかを比較し
柱の下部にどれくらいの荷重がかかっていたことを計算して想定されています。

それにしてもダイナミックな空間。
巨木の柱と丸太を繰り抜いた貫。

圧倒的な力強さがある。





三内丸山遺跡の隣には青森県立美術館があります。

こちらは青木淳さんの設計。




三内丸山遺跡の発掘調査現場から着想を受けて設計されています。







発掘調査現場では土を掘った際に出来る壕、

通称「トレンチ」と呼ばれる場所がいたる所に出来ます。

それぞれの年代の層が堆積している歴史そのものと言える場所です。



トレンチに屋根を掛けたら空間が生まれる。




土の上向き凹凸と建物の下向きの凹凸が重なり合い複雑な空間が生まれる。






下からの突き出る部分と、上から下がってくる所が建築として現れてくる。




内部も同じように下からは茶色、上からは白色とコンセプトが明確に出ている。

ここまで明確にコンセプトを突き通して建築を創り上げ、さらに豊かな空間が生まれ。

美術館内部も遺跡調査さながら迷路のように入り組んでいる。





とてもとても魅力的な美術館。

是非青森に行かれた際は三内丸山遺跡とセットで訪れてくださいね!!







 

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