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WORKS 2025年09月05日

自然との共存

皆さんこんにちは。先週、ライブで念願のアーティストをお目にかかることができ、気分が上がっている浅田です。

先月、とある物件の関係で造園設計のLandscipeのアトリエにお邪魔させていただきました。私たちのように建物を設計する建築設計事務所とは少し違い、庭づくりを中心とする造園設計という業種も存在するのです。お恥ずかしい話、この業界に入社するまではこの分野については全くの無知でした。。。

まず最初に“実生の庭”です。写真はLandscipe代表の溝口様の説明を受けている様子。

実生とは「タネから発芽したての状態・子葉などがある状態」のこと。この庭では生えている木々によって独自の環境が生まれています。風通し、湿度、光によって育った植物が朽ちては生えてを繰り返し、良質な土壌が生まれています。とある季節になると昆虫が植物を餌とし、ある程度減っていく。人が手を加えずとも独自の自然として安定していきます。

続いて、古民家を移築したアトリエ。

昔の木造住宅は、現代の基礎をコンクリートで一面に施工するのではなく、最小限の基礎と柱で組みあげられています。

こちらのひび割れは近くの木の根が成長したことによって生まれたものです。土のひび割れすらも受け入れていく姿勢は、人工物である建築と自然物の間を曖昧にします。
溝口様「この土壁は私たちで塗りました。昆虫が土壁の割れ目に卵を産むんですよ。でも我々はそれでいいんです。」すごいです。
確かに考えてみると、訪れた昆虫がそこで育ち、その周りの植物を食べる。そして“実生の庭”のような安定した環境が生まれています。
まさに循環しています。人が求める理想の庭を手に入れるために手を加えてしまうことで、生態系が崩れ、メンテナンスが必要になってしまいます。人が自然とより良い関係を築くためにはそういった考え方が必要だと思います。

因みに、皆さん気になっていると思いますがこのLandscipeのアトリエに出向くきっかけとなった物件についてです。
施主様によって長く残され続けていた庭園を活かした大プロジェクトです。力強いマツ、心が洗われるような苔庭、秋になると真っ赤に彩るモミジ。溝口様にも現場に来ていただき、「この庭は我々が介入する必要はないです。」と言わせるほど素晴らしいお庭です。このお庭が後世まで引き継がれるよう、庭と建築の関係を密にする計画となっています。

何と来年に竣工致します。見学会の準備も着々と準備しております。是非ともこのお庭と建築のすばらしさを共有させていただきたいです。





以上、浅田でした。
 

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