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EVENT 2023年09月01日

フランク・ロイド・ライト1

今年の研修旅行で訪れた神戸・淡路島。
近代建築の巨匠フランク・ロイド・ライトが設計した、あるいはその計画に深く関係した2つの建築がありました。


ヨドコウ迎賓館(上)と武庫川女子大学の甲子園会館(下)。
それぞれF.L.ライトとその愛弟子・遠藤新による建築です。


こんにちは、ビルド建築設計室の池内です。
今回は上記の建築を見てきたということもあり、建築家F.L.ライトに今一度焦点を当てみたいと思います。

【フレーベル教育】

ライトは幼少期、母親からフレーベル教育というものを受けました。
フレーベル教育とは、ざっくり言うと基本的な幾何学形態を通して自然の法則を学ばせるというもの。ライト自身もフレーベル教育が彼の建築活動の根幹になっていると回顧しています。実際にライトのデザインした装飾は、幾何学的な形態を組み合わせたものばかり。



【アドラー=サリヴァンの事務所での設計活動】
大学を中退したライトは建築家になるためシカゴでの活動を開始。L.サリヴァンとD.アドラーの下で、オーディトリアムビルを始めとして様々な仕事をしており、特に住宅の設計を数多くこなしました。

(オーディトリアムビル)

そのうち、ライトはサリヴァンを通さず仕事を引き受けるようになりそれが原因で、事務所を離れることになります。

【1893~1910年の活動】
その後シカゴで事務所を開いたライトは、多くの住宅作品を手がけ、プレーリー住宅というスタイルを確立しました。水平線の強調、暖炉をコアとし四方に広がる平面構成、室と室が流動的につながる内部空間等が特徴です。
まだ箱型に近いウィンスロー邸から始まり、ライトの代名詞となるロビー邸ではそれらの特徴を体現した住宅となっています。

(ウィンスロー邸)

(ロビー邸)

また、ユニティ教会の計画では、儀式の場としての礼拝堂、生活の場としての牧師館という二つの機能を持つことから、前述のスタイルではなく別の解答が求められました。
その解答としてコアを二つ持つ複核プランで答え、水平方向への空間の繋がりは垂直方向へと変換されました。

(ユニティ教会)

低く水平に広がる空間だけではなく、垂直に伸びる空間についても意識的に計画していたことがわかります。


続く

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