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EVENT 2023年08月18日

【年縞(ねんこう)】???

突然ですが、【年縞(ねんこう)】という言葉をご存知ですか?
簡単に言うと「長い年月の間に湖沼などに堆積した層が描く特徴的な縞模様の湖底堆積物」
実物がこれです。

私は一度も耳にしたことが無く、つい先日とある建築家の作品をきっかけに知りました。
それがこちらの福井県にある年縞博物館。

施設の設計を手がけたのは内藤廣建築設計事務所。言わずと知れた有名建築家による作品です。
建物は水月湖に向けて軸を配置し、深さ45mにもおよぶ年縞を水平方向に展示させるため1階を鉄筋コンクリート、
2階は木の切妻屋根と鉄骨トラス構造となっています。外観も非常にシンプルな構成でとてもきれいでした。

さてこの年縞ですが、形成されるのはもちろん湖の中。国内にも何か所か存在するそうですが、
福井県にある「水月湖」では7万年もの間年縞を形成し続け、世界でも他に例がない奇跡の湖として
この分野では世界的に注目されているそうです。
この博物館には、その湖で採取された7万年分の年縞(その長さ45m)が、特殊な技法により固められた状態で展示されています。
この縞模様を研究することで、そこに含まれる花粉の種類や量、火山灰から過去の地球環境が推測できるというので驚きです。

ここでどうしても目が行ってしまうのが、年縞の背面の壁に使われているビルドおなじみの杉板の打ち放し。
杉板と年縞の水平ラインがなのとも絶妙でした。

屋根は国産の木材が使われた切妻屋根。それをささえる鉄骨トラスは細い部材で構成され、軽やかな印象。
展示物と建物コンセプトがマッチした素敵な建築でした。

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